- タイトル:日本の神話えほん 1 あまのいわや
- 作者:ふしみ みさを
- 画家:ポール・コックス
- 発行者:岩崎弘明
- 発行所:岩崎書店
- ISBN:978-4-265-08841-6
あまのいわやをよんで
日本にはたくさんの神様がいて神社もたくさんあるけど、どんな神様なのかなんて普段考えないでお参りしてしまいます。知りたいなと思う気持ちもあったので、日本の神話を読み始めたりしたのですが何だか怖い感じがして読み切った事がありません。
先日図書館を歩いていたら、この本にぶつかりました。横長の本で本棚から飛び出ていたのです。手に取ってみると絵や色使いが良いし比較的新しい絵本のようなので借りました。
このおはなしは、古事記という奈良時代にできたとてもふるい本にのっているおはなしです。古事記は、大地もまだできていないようなおおむかしのおはなしからはじまって、たくさんの神様たちが登場する神話や伝説をまとめたものです。
日本の神話えほん1 あまのいわや の紹介から
「あまのいわや」は、天の国をおさめる天照(アマテラス)が、「天の岩屋」というどうくつに入って大岩の戸を閉じてしまったために、天も地もまっくらになり災いが満ちあふれてしまい、困った他の神様が協力して天照をどうくつから連れ出すお話です。おかげで天にも地にも明るい光が戻ってきます。
天照の弟、須佐之男(スサノオ)が天の国で暴れまわったために、天照はどうくつにこもってしまったのですが、私はこの須佐之男の天然でわがままなお調子者っぽいところが本当に「あーーーいるいる。」と思ってしまいました。珍しくしおらしい気持ちで姉に会いに行った弟が、日頃の態度から姉に信用されず疑われたものの、どうにか姉の誤解を解いただけでなく罪悪感まで感じさせて、その上で浮かれて暴れまわる。。。なんてやつだ。と思います。私も姉の立場なので天照の気持ちに大いに共感します。
とても一緒には暮らせないですよね。こんな弟。でも、こんな弟でも別の場所では別の役割を果たしていきます。家族って不思議ですよね。一緒に居られる時間が限られているのでしょうか。いつまでもずっと同じでずっと一緒という訳にはいかないんでしょう。ずっと変わらず一緒にいられるとしたら家族の誰かがずっと我慢をしているということのように思います。大人になったら兄弟なんて時々会って「元気にしてる?」くらいがちょうど良いのでしょう。
天照に天の国から追い出された須佐之男は、出雲の国(現在の島根県の東部)でしあわせに暮らします。「やまたのおろち」というお話で、天の国であんなんだった須佐之男がどうなったのか読めます。それぞれ役割や居場所ってあるんだなと思いました。
おわり
神話ってちょっとエグいからどうかな。。。なんてお母様も多いと思いますが、この絵本なら良いのではないかと思います。小学校低学年からの本という事なんですが、私は中学年で良いと思います。理由としては歴史とか地理とかの興味にもつながると思うからです。学校で都道府県を習うのは4年生だと思うのでだいたいそのくらいの方が効果があるように思います。
絵本としては面白かったです。このシリーズは買い揃えようと思っています。文章量と絵の量のバランスが良くて読み聞かせにも適しています。もう10歳になるのに読み聞かせ?と思うかもしれませんが、自分から読まない本でも、読んでもらうのはまだまだ好きな年齢だと思います。大人になっていつか巣立つまでに本は読めるだけ読ませてあげたいと思います。
ほんとにおわり。
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