- タイトル:だじゃれオリンピック
- ISBN:978-4-87110-169-1
- 文:中川ひろたか
- 絵:高畠純
- 発行:絵本館
※この本はダジャレだけの本なので、内容には触れずに、ちょっと真面目に感想文を書いてみます。
「だじゃれオリンピック をよんで」
「だじゃれ」と聞くと、「おじさん」の姿が思い浮かびます。身近な人で言えば「父」です。
わたしの父は、一生懸命に仕事をしていたのでしょうが、結果的には仕事が長続きしない人でした。(生きてます)。若くして夢破れてからは、何事も空虚だったのかも知れませんし、「家庭」よりも「自分」が大事だっただけなのかも知れません。
どうであれ、わたしは父が嫌いでした。(今も嫌いです)。
つい先日、わたしの誕生日でした。
その朝いちばんに父からメールが来ました。
「お誕生日おめでとう。これからもよろしく。」
どうしてわたしの誕生日だというのに、ご自分のセールスをなさるのか、全く、意味が分かりません。だからやっぱり嫌いです。
でも、「そんな父にも誰よりも良いところがあった」と先ほど気が付きました。
我が子と晩御飯を食べているときです。
我が子が「おいしーい!」と、言ったのです。
普段あまり言わないような、言い方でした。
父を思い出しました。
父はいつもなんでもとにかく大量に食べます。
その食い合わせたるや、げんなりするような食べ合わせなのです。
やはりその姿は、家畜のようで嫌いでした。
ですが、何を食べるときも、
「おいしー!おいしーー!おいしいねぇ!」
と、言いながら食べるのです。
あんなにも「おいしい!」と食べる人には、他に出合った事がありません。
つい、我が子に、
「おいしいって食べてくれると、本当にうれしいよ。
おじいちゃんみたいに、いつもいつも「おいしい」って食べてくれると、作ってよかったって思うよ。」
と、言っていました。
そうしたら、我が子が言うのです。
「おじいちゃん、いつも、おいしいおいしい!ってたべてるもんね!」
と、やはり、その姿は印象に残っているようです。
食べるしか能がない人。と、言ってやりたくなりますが、食べるだけで他人を喜ばせる事ができる人も、なかなか少ないのではないかと思いました。
母は、そんな父が憎めなかったんだなと、思います。
父はダジャレは不得意でしたが、とにかくいつも、嫌気がさすほどに食べていました。(生きています)。
おわり
ダジャレ。思いつく人ってすごいですよね。
この本は、ちょっとシラっときてしまうようなダジャレもありますが、そういう「間」も含めて、我が子と笑ったりシラケたりしながら楽しめました。
「今日は読み聞かせに時間をかけたくない」というときに、サラッと読み上げてしまえる量なので、良かったです。
シリーズなので、きっと我が子がまた、自分でどこかで借りてくると思います。
ほんとにおわり