- タイトル:じごくのラーメンや
- ISBN:978-4-7746-1155-6
- 作:苅田澄子
- 絵:西村繁男
- 発行:教育画劇
※内容に触れていますので、ネタバレご注意です。
「じごくのラーメンや をよんで」
表紙の「えんまさま」が充実した表情なので、いや、悪気がない表情なので、おもしろそうだから借りてみました。たのしい絵本でした。
「じごく」は「えんまさま」にとっては、「地獄」というわけでなく、えんまさまが居る場所だというだけなのか。と、思いました。
地獄は、えんまさまにとってはふつうに暮らしている場所で、人間にとって「地獄」なだけなんですね。人間界とは「異文化」なのだけなのでしょう。
「じごくのにんげんたち」が「てんごくへいってみたいなぁ」と言っているのに、えんまさまは「てんごくなんかにまけるもんか!」と、じごくにぴったりの「からーいからーいラーメン」を作るところが、なんとも面白かったです。
それでも天国へ行きたい人間が「ラーメンや」にどしどし押し寄せるのだから、えんまさまは素で「大人気」と言うのです。
一方、天国の仏様たちは、とてものんびりマイペースでいるようで、賢い取引をします。なんだか、言葉遣いとかテンポ感が、けっこう怖いです。仏様たちの方が怖いのでは。。と、思います。
そして、にんげんたちが居る「じごく」は。。。さすがの仏効果!仏様にすがる人間たちをも救う結果に導いてくださるのです。
こういう、とりたてて企んでいるわけでもなく、一石二鳥の結果を得られる人っていますよね。わたしもそんな風になりたいです。
そして「えんまさま」。こういう人もいますよね。
どちらも、あるがまま、個性的でいいなと思いました。
でも、私はどちからに行くとしたら、はじめから「天国」にいきたいです。
おわり
あまりにもサラッと楽しい絵本だったので、感想もサラッとした感じになりました。
もう少し書きたいので、我が子にこの本の面白かったところをインタビューしてみました。
- 人間たちの顔
- 「じごく」から「てんごく」に場面が変わったページ
- おじぞうさんがかわいい
だそうです。天国のイメージは絵的に固まっていなかったようで、この本から具体像が見えてきたようです。
仏様、ラーメン食べてますがね。
ここの所、苅田澄子さんの絵本を続けて読んでいます。楽しい絵本ばかりで我が子は気に入っています。
ので、→コチラ←に感想を書いてます。お時間あれば。
ほんとにおわり。
↓↓第9回リブロ絵本大賞受賞だそうです。
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