「ゆうだちのまち」をよんで

投稿者: | 2019-07-27

タイトル:ゆうだちのまち
作:杉田比呂美
発行所:アリス館
ISBN:978-4-7520-0756-2

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「ゆうだちのまち」をよんで

声に出して読んでみたとき、はじめて雨の温度や、土のにおい、ほこりのにおいを感じました。

はじめて読んだときは、目だけで読みました。
晴れて、雨が降って、晴れた。としか思いませんでした。
「だから、なんなのだろう」と思ったくらい、それだけでした。

でも、声に出して読んでみたら違いました。
せみのこえ、かげのいろ、くものいろ、あめのおと、あめのにおい、お父さんの声、ワイパーおと、このはのおと、すこしすずしくなってから聞こえるせみのこえ。
全部がいま、わたしのまわりにあるように思いました。
でも、わたしのお父さんと、ゆきちゃんのお父さんは全然ちがうなと思いました。

わたしのお父さんだったら、きっと雨やどりをしないはずです。
「降りそうだな」というときにも出かけないし、もし出かけていても、走って帰れるくらい近いところまでしか行きません。
なんといっても、夕方には出かけないと思います。

もし、お父さんとわたしが雨宿りをしても、きっとお父さんはスマホで雨雲レーダーを確認しながら「いつやむのか」を教えてくれると思います。

わたしは、そういうお父さんといても楽しいです。
お父さんはいつも、スマホを見ていて本当のことしか教えてくれないけど、つまらなくないです。

もしかしたら、お父さんが全然そとにつれていってくれなくて、家で2人でゴロゴロしているときに「ゆうだち」が来ても、わたしは楽しいと思います。

お父さんは外の様子を全然気にもしなくても、「ゆうだちだなぁ」とふたりでゴロゴロしている夏休みが楽しみです。

おわり

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