- タイトル:児童心理10月号(第72巻11号)
- 【特集】うまく話せない子
- 発行所:金子書房
まずはこの本の紹介をします。
昭和22年創刊の月刊誌で、主に学童期の児童心理について書かれています。
この副題?は「子どもの心を育む教師と親のために」となっています。
児童心理 – 株式会社 金子書房(公式サイト)
児童心理 バックナンバー – 株式会社 金子書房(公式サイト)
最初に、今回の特集で面白かった記事を挙げます。
今回は私の興味に合ったテーマなので、だいたいは面白かったです。
その中で、
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人に安心感を持てない子
行動抑制的気質・人一倍敏感な子・社交不安・社交不安症・場面緘黙・吃音省・発達障害と二次障害・虐待やいじめなどの逆境的体験
これらの要因と関わり方について、短いけれども書かれています。
時々、「こういう特性のある子がいる」という事を忘れてしまうのですが、あらためて読むことで、どの子、どの人に対しても、たとえいわゆる”普通”の人に対しても、傲慢であったり高圧的であったりと、独りよがりでないよう、自分の行動を点検できました。
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じっくり聞いてくれる人が大切なのに
これは、言語など発達に遅れある子どもが見られた際に、自閉症などであるか一過性のものであるかなどの判断が難しくなってきている背景には、家庭でも育児の仕方がある事が書かれています。いわゆる”スマホ・テレビ育児”の背景や子どもへの影響についてです。
これも、普段の自分の行動を点検させてくれる記事でした。
どちらもの記事も、問題を解決するようなものではありませんが、”自分がどのように向かい合うか”また、同じ悩みを共有してもらえるような記事でした。
どうであれ、我が子はかわいい、大切な、かけがえのない人間で、その子供時代を預からせてもらっていると思うと、少しの忙しさや我慢はできると思いました。
今回のテーマについてはここまでにします。以下はご紹介を兼ねて。。。
気になる特集があれば、図書館でバックナンバーが借りられるので、よく借りて読んでいます。
我が子が幼稚園に入ってから特に、我が子の気難しさや育てにくさを、より一層感じるようになりました。周りの子どもと違うところが目立ったからです。
「一人っ子だからかな」
「発達障害かな」
「人一倍敏感な子(HSC)かな」
と、色々な本を読んだものですが、どの本も筆者の主観による所が多く、あまり参考になりませんでした。むしろ、ますます悩む結果になるのです。
そんなときに、たまたまこの本に出合いました。
この本は、教師や親に向けて書かれており、執筆されている方は大学教授・准教授・教諭・講師・医師など様々です。
毎回の【特集】のテーマについて研究されていることや、実例や、教育現場での対応や問題点など、面白い文章もあれば、つまらない文章もありますが、客観的に多角的に読むことができます。
この月刊誌は、育てにくさを感じている親御さんには、ぜひ読んでいただきたいです。
また、生きにくさを感じる大人自身が自分のために読んでも良いものだと思います。
この本を読むようになってから、我が子に対しても「客観的な見方」ができるようになりましたが、よその子やご家庭に対しても「より客観視」できるようになりました。
更に、教師に対しての過度な期待も無くなりました。
教師は教育のプロではあるが一人の人間であることを、思い出させてくれるのです。
よほどひどい教師も世の中にはいるでしょう。ニュースになるくらいですから。
でも、だいたいの先生方は、日々真剣に子どもの事を考えて下さっていると思います。
「ちょっとな。。。」と、思う発言や態度があっても、ほとんどは取り返しのつかないようなミスとは言えないはずです。
「フォローのしようが、必ずある」と思えるようになりました。
児童心理2018年10月号 [雑誌]
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